医療機器の据付け工事の際に気を付けるべきこと
News医療機器を取り扱う病院・医院・研究室などが医療機器の据付け工事の際に気を付けるべきことを見ていきましょう。
医療機器の据付け工事の際に気を付けるべきこと
- 建物内外のサイズを知っておく
- 機器を入れる順番にも注意が必要
- 作業時間はどの程度確保できるのか
- 稼働確認は据付後速やかに行うのが理想
1. 建物内外のサイズを知っておく
自身の医療機関の廊下や階段、エレベーター、戸口、窓などのサイズは把握していますか。
据付け工事を相談する前にぜひ一度測ってみましょう。
優良な業者であれば、当然事前に廊下等の幅を調べ、最適な運び込みルートを提案してくれますが、自身でもある程度のことを知っておくことは、話し合いをスムーズにすすめるために欠かせません。
大型の医療機器では、廊下や戸口の幅、曲がり角の関係でそのまま運び込むことが難しいことがあります。対応策としては、装置の解体や、エレベーターを避けた階段の利用、窓や屋上からの搬入、最悪、間口の解体などが行われることになります。
重量物であれば、クレーンを使って窓から運び込むことも良くあることです。
意外な盲点となるのが天井の高さと部屋の対角の長さです。
例えばレントゲン装置のように床で組み立てた後に立ち上げる医療機器の場合、水平から垂直へ立てるために想像以上のスペースを必要とします。
設置可能か不安を感じる際は、依頼業者に事前に相談しましょう。
2. 機器を入れる順番にも注意が必要
複数の医療機器を搬入、据付けする際に気を付けなければならないのが、機器を搬入、据付けする順番です。同一の業者が作業を行うのであれば、事前に計画し無駄なく安全に作業を行うことができますが、複数の手で荷物や医療機器が運び込まれる際は注意が必要です。
例えば、クリニックの引越や新設の際、先に手で運び込める荷物や医療機器を自身で移してしまった場合、後から業者が入れる医療機器の運び込みや据付けの邪魔になることが考えられます。
無駄なコストと手間を削減するためにも、物を入れる順番に気を配り、計画票を作成することをおすすめします。
3. 余裕を持った工事計画を
診療に影響を与えないように、なるべく短時間・期間で作業を終わらせたいというのが医療機関の本音だと思いますが、トラブルを避けるためには少しの余裕を持つことも必要です。具体的には、据付け日と診療開始日の間に1~2日間をあけることが余裕を持つということです。
万が一何か据付けした医療機器に不具合が発生した場合でも、1~2日あればゆとりある状況で再チェックや修理を行うことができます。診療に支障をきたすのは困るという方は、休診日を利用すると良いでしょう。
4. 最終チェックは作業終了後速やかに
移送・据付けが終了した後、医療機関、そして移送・据付けを行った業者、両者立会いの下、速やかに稼働確認、動作確認を行うのが理想的です。
時間が経過してしまうと、起きた動作不良が移送や据付け作業の不備によるものなのか、医療機関側の不備によるものなのか判断することが難しくなります。
たとえ、何度も取引があり、信頼している業者が工事をしたのであったとしても、トラブルを回避するために、必ず据付け後速やかに両者立会いの下、最終チェックを行うようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
優良な業者を見分けるポイントの一つに、事前の相談に親身に応じてくれるか、というものがあります。
医療機関の希望に耳を傾け、コストと時間を無駄にしない計画を立ててくれる業者に依頼することが大切です。