医療機器の輸送・搬入で気を付けるべきこと

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医療機器を取り扱う病院・医院・研究室などが移転を行う際に医療機器の輸送・搬入で気を付けるべきことについて改めてお伝えしたいと思います。

 

医療機器の輸送・搬入で気を付けるべきポイント

1.医療機器の破損の可能性がないか?

2.搬入・搬出元への傷はつかないか?

3.見積もり費用とのずれはないか?

4.納期のずれはないか?

 

1.医療機器の破損の可能性がないか?

医療機器はとてもデリケートな為、通常のトラックで輸送すると、その振動に耐えられず破損してしまったり不具合が生じてしまいます。そこで、専門業者はエアサス付車両の使用など、振動を吸収する機能を持ったトラックで安全に運ぶようにしています。

 

エアサス空調車①

 

梱包も入念に行い、機器が破損しないよう細心の注意を払い搬出・搬入を行いますので、破損という事態にはあまりなりませんが、万が一のことがあります。

例えば、自然災害による被害や突発的な事故などの事態も考慮する必要があります。

また、経験豊富なスタッフが輸送していますが、人為的にも誤りがないとはいいきれません。このように万が一にも輸送機器が破損してしまった場合は、機器にもよりますが医療機器の場合は高額の損害となってしまう場合も多々あることでしょう。

その場合には、通常、専門業者では貨物保険(運送業者貨物賠償責任保険)を完備していますので安心できますが、保険内容に関しては業者により異なります。

大まかに、種類はオール・リスク条件の補償タイプと特定の危険による損害を補償する特定危険補償タイプがあります。

 

雨・雪等の濡れ汚れ、かき傷、盗難、不着、破損、へこみ等

特定危険補償条件というのは、以下のものがあげられます。

火災、爆発、衝突、転覆、脱線、墜落、沈没など

物流・運送企業は実は自社の車両やスタッフですべての業務を行っているわけではありません。仕事を受けて、協力企業先に依頼をしているケースも多々あります。自社車両設備・スタッフにて、すべての行程を管理・運営している企業はサービス品質も安定していることが多いといえます。

つまり、破損の可能性がないか確認するためには、輸送車両と万が一の破損時の保険に関して確認しておくことが重要となります。

 

2.搬入・搬出元への傷はつかないか?

特に中型~大型医療機器の輸送依頼を受けると、輸送業者は現地調査を行います。実際の搬入・搬出時に安全に輸送が出来るかどうか細心の注意を図りながら計画を立案します。この調査・計画の際に、どの箇所に養生を貼り付けてカバーするなどの詳細の手順も決定されます。

静電防止養生板

搬入元へ傷をつけないために、この養生貼りが重要となってきますが、主に通路の床・壁、エレベーター、玄関の段差などに主なポイントとして搬入経路に沿って設定されていきます。他にも、角などにはクッション材を当てるなど接触しやすい箇所に注意しながら入念に搬入・搬出の計画を立てていきます。この現地調査もぜひ軽くみずに実際に立ち会いをして、現場の作業スタッフの方と情報を交換しながら進めることを強くおすすめします。

保険等の問題ともかかわってきますので、実際にトラブルになるのを避けるためにも細かなキズなどもはっきりさせておきましょう。また、搬入元はもちろん搬出先でも同様に確認を怠らないようにしましょう。

 

3.見積もり金額とのずれ

運送会社のほとんどは料金に関しては、「チャーター料金制」を取っている所がほとんどではないでしょうか?チャーター料金制は、作業・時間・距離・作業員の数・車両費用を綿密に設定して計算しています。医療機器輸送の場合は、事前の調査などチャーターで元々設定していた「運搬」だけでの金額設定だけでなく、移設に伴う梱包業務や設置・据付け等に非常に工数と時間をかかります。この場合は、かなりのコスト高になります。また、廃棄品などの処理にも費用が発生する場合があります。

どのようにして見積もりが作られているか、小さな文字にも目を通してしっかりと確認をしましょう。

 

4.納期のずれ

最後は、「納期」に関してです。

輸送にとって、第一はもちろん「機会が破損しない」「安全に輸送する」ことです。

それと同じほど重要なことに「納期がしっかり守られる」ことが大変重要になります。

医療機器の輸送は、機器に万が一のことがないように最新の注意が払われるため、通常の資材以上に慎重になります。

しかし、あまりに丁寧に業務を行っていたり、現地調査での計画が甘かったりすると輸送に時間がかかり納期に間に合わないということもあります。そのバランスを見ながら事前の計画に無理な所、計画がおおざっぱではないか?など事前に説明をしっかり聞いて確認をしましょう。

 

いかがでしたでしょうか?

医療機器という非常に高額で取扱いに注意が必要な機器に関しては、高品質なサービスを真っ当な金額で提供してくれる信頼のおける物流会社を見つけて依頼してくださいね。